ご利用にあたって 本記事は、筆者個人の投資経験と、公表されている情報を整理した記録です。筆者は金融商品取引業者・投資助言業者ではなく、特定の金融商品・取引方法を推奨するものではありません。為替や相場の数値は執筆時点のもので、今後の値動きを示すものではありません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

円高になると、オルカンやS&P500など外貨建ての中身を持つ商品は、円に換算した評価額が下がります。現地の株価そのものは動いていなくてもです。

ただ、評価額が下がったということは、自分の資産が円だけになっていないということでもあります。私がオルカンとS&P500を積み立てているのは、世界の成長を取り込むため、日本株だけに集中させないため、そして円以外にも分けておくためです。買い始めたときから、そう考えています。

この記事では、円高で何が下がって何が下がらないのか、2026年9月に実際に起きたこと、そしてその局面で私が何をしたかを書きます。

円高になるとオルカン・インデックスは何が下がるのか|下がらないものもある

為替は上にも下にも振れる

私の資産は、日本の高配当株が中心です。96銘柄のうち91銘柄が国内株とJ-REIT、5銘柄が米国ETFで、これに新NISAで積み立てているオルカンとS&P500が加わります(2026年5月末時点)。

為替が動いたとき、この中身は同じようには動きません。

  • オルカン・S&P500:中身が外貨建てなので、円高では円換算の評価額が下がります。オルカンは全世界に分散するファンドですが、国別では米国が約65%を占めます(2025年時点)
  • 日本の高配当株:受け取る配当は円で決まるので、為替では金額が変わりません。動くのは株価のほうです
  • 米国ETF(SPYD・HDV):配当がドル建てなので、円に換算すると円高のぶん目減りします

→ オルカンの米国比率は約65%|中身を確かめた記録

日本の高配当株は、株価のほうが銘柄ごとに分かれます。円安の局面では、海外へ輸出している銘柄は業績の追い風になり、原材料を輸入している銘柄は逆風になり、内需型は影響が相対的に小さいという効き方でした。円高はその裏返しになります。私のポートフォリオはこの2つが混ざっているため、全体で見ると為替で大きくはぶれませんでした。

数字にするとこうなります。1万ドル分の外貨建て資産を持っていた場合、現地の価格が同じでも、1ドル160円なら160万円、150円なら150万円です。中身が動かなくても、円で見た金額は10万円変わります。

評価額が下がるのは気持ちのいいものではありません。ただ、私にとって大事なのは、受け取る配当の金額がそこで減らないことでした。年間の配当は税引後で約120万円です(2026年5月末時点・優待は含みません・米国ETFの分を含みます)。このうち大半を占める日本の高配当株の配当は、円高でも円安でも金額が変わりませんでした。米国ETFの分は、円に換算すると為替で動きます。

2026年9月、円は一時約6.6円の円高に|介入のあとに起きたこと

通貨と金利をめぐる動き

2026年9月に何が起きたかを、数字で残しておきます。次の表は、七十七銀行が公表している米ドル対円相場の仲値です。仲値は同行の対顧客電信売相場と買相場の中心値で、その日の朝に決まる参考値です。市場の高値・安値とは別のものです。

日付 仲値
9月1日 159.80円
9月2日 160.29円(9月25日までで最も円安)
9月3日 158.71円
9月4日 155.68円
9月7日 155.95円
9月8日 153.74円(155円割れ)
9月9日 153.74円
9月10日 153.73円
9月11日 154.65円
9月14日 153.65円(9月25日までで最も円高)
9月15日 154.69円
9月16日 155.41円
9月17日 156.26円
9月18日 156.32円
9月24日 158.01円
9月25日 158.78円

出典:七十七銀行「米ドル対円相場(仲値)一覧表(2026年)」の数値をもとに、9月1日〜25日の営業日分を筆者が作成(土日と9月21〜23日の休業日は除く・同行の参考値)

月の初めは160円前後でした。それが9月8日に155円を割り、9月14日には153.65円。9月25日までの確定分で見ると、最も円安だった9月2日の160.29円から約6.6円の円高です。その後は円安方向に戻り、9月25日は158.78円でした。

ここで思い出したいのが、その前に起きたことです。2026年7月末、日本とアメリカが協調して為替介入を行ったと報じられました。財務省が公表している外国為替平衡操作の実施状況によれば、2026年7月30日から8月26日までの実施額は15兆3,993億円(2026年8月28日公表)です。これは日本の当局が行った平衡操作の額で、この公表に円買い・円売りの別は書かれていません。

出典:財務省「外国為替平衡操作の実施状況(令和8年7月30日~令和8年8月26日)」

この前後の仲値を並べると、介入が報じられる直前の7月30日は163.51円でした。そこから7月31日に160.72円、8月3日には155.79円まで円高に振れています。ただし8月末には160.02円まで戻りました。介入の直後に振れた分は、ひと月かけて半分以上が戻った形です。

そして9月に入って、今度は円高が進みました。介入の効果は薄れ、焦点は日米の金融政策に移ったとする市場の解説もあります(2026年9月1日時点)。日本銀行は9月17〜18日の金融政策決定会合で、政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物の誘導目標)を「1.0%程度」から「1.25%程度」へ引き上げることを、賛成7反対2で決定しました(2026年9月18日公表)。何が効いたのかを、私は言い切れません。為替の先行きを自分で当てられるとも、もともと考えていません。

出典:外為どっとコム「ドル/円の9月見通し 協調介入の円高効果半減 焦点は日米金融政策に」(2026年9月1日) 出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日公表)

オルカンとS&P500を持つ3つの理由|成長・集中しない・円以外

資産を円以外にも分けて置く

私がオルカンとS&P500を持っている理由は、3つあります。

1つめは、世界の成長を取り込むためです。オルカンは全世界、S&P500は米国の市場全体に連なる商品なので、どの国のどの会社が伸びても、その分が中身に反映されます。私がどの国を選ぶわけではありません。

2つめは、日本株だけの集中投資にしないためです。高配当株は96銘柄に分かれていますが、その大半は日本の会社です。銘柄の数では分かれていても、日本という一つの国に集中しています。集中はリスクが高いと考えているので、そこを分散する役割をインデックスに持たせています。

3つめが、円以外に分けておくことです。給料は円で入ります。生活費も円で出ていきます。この先受け取る年金も円です。そのうえ資産まで全部が円と日本株だと、円という一つの通貨に、生活も資産も全部を乗せることになります。

新NISAのつみたて投資枠ではオルカンを、成長投資枠ではS&P500を買っています。為替がどう効くかまで見通していたわけではありませんが、この3つは買い始めたときから考えていました。

円高のときに評価額が下がるのは、3つめの裏返しです。円以外を持っているから、円高では目減りして見えます。下がるのが嫌なら、円だけで持つしかありません。それは、分けていない状態に戻ることです。

現在の比率は、高配当株とインデックスでおよそ80対20です(2026年5月末時点)。60歳のころに50対50へ近づけていくのが今の方針で、私の試算ではおよそ58対42という数字になります。前提が変われば変わる数字なので、決まった着地点ではありません。日本と円に偏っている部分を、時間をかけて減らしていく形です。

9月の円高で、私がしたこと

何もしていません。

積立の設定はそのままで、売ってもいませんし、買い増してもいません。7月末に介入が報じられたときも、同じでした。

我慢したわけではありません。成長を取り込むため、日本株に集中させないため、円以外に分けるために持っているので、円高でも円安でも、やることが変わらないだけです。為替ヘッジも使っていません。その理由は別の記事に書きました。

→ 円安のときに私の資産で何が起きていたか

40歳から9年でここまで積み上げてきた記録は、40歳・500万円から9年でどう増えたかにまとめています。

⚠️ 「円高だから買い時」「円安だから待つ」といった判断を、私はしていません。為替の先行きについても、この記事では見通しを示していません。

まとめ

  • 円高になると、オルカンやS&P500など外貨建ての中身を持つ商品は円換算の評価額が下がります。日本の高配当株から受け取る配当の金額は変わりませんが、米国ETFのドル建て配当は円換算で目減りします
  • 2026年9月は、9月2日の仲値160.29円から9月14日の153.65円まで約6.6円の円高になりました(9月25日までの確定分)。9月25日は158.78円まで戻っています。7〜8月に日本の当局が行った為替介入(実施額15兆3,993億円)のあとも円安は戻っていましたが、9月に入って一時円高が進みました
  • 私はオルカンとS&P500を、世界の成長を取り込むため・日本株だけに集中させないため・円以外に分けておくために買っています。だから9月の円高でも、7月末の介入のときも、何もしていません

生活も資産も、全部を日本と円には乗せていません。私がやっているのは、新NISAでオルカンとS&P500を積み立てることだけです。買うときからそう決めているので、9月の円高でも持ち方は変えていません。

次に読むなら

※本記事は筆者個人の記録です。特定の金融商品・取引方法を推奨するものではありません。為替や相場の数値は執筆時点のもので、今後の値動きを示すものではありません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。