本記事は私個人の投資経験の記録です。特定の金融商品への投資を勧誘するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

あの-350万円の後も、暴落は繰り返し来た

コロナ後のウクライナ・トランプ相場でも暴落に直面する投資家のイラスト

コロナ後に来た暴落の結論を、先に書きます。

2022年のウクライナ侵攻・米金利ショックでも、2025年のトランプ関税ショックでも、私は一株も売りませんでした。それどころか、買い増しました。

コロナのときと行動は同じです。ただし心理の動き方はまったく違いました。経験を積むごとに、暴落への反応が変わっていきました。その変化を、このページに記録します。

コロナ暴落(-350万円)の全記録は「コロナ暴落で−350万円。それでも売らなかった40代の全記録」に書いています。


2022年:ウクライナ侵攻と米金利ショックが、同時に来た

コロナとは種類が違う下落の始まり

2022年2月24日の朝、「ロシア、ウクライナに侵攻」という通知が届きました。

感染症とは異なる恐怖でした。コロナは「やがて収束する」という見通しが立てやすかった。でも地政学リスクは終わりが見えません。核の脅威まで報道される中、日経平均は数日で2,000円以上下落しました。

もう一つの逆風が、同時に吹いていた

同じ時期、アメリカの連邦準備制度(FRB)が急ピッチで金利を引き上げ始めました。2022年の1年間で政策金利はほぼゼロから4%台まで上昇しました。(参考:FRB「Federal Reserve Statistical Release H.15」2022年)

金利上昇は株式市場に複合的な影響を与えます。グロース株・成長株は将来キャッシュフローの割引率が高まるため大きく下落しました。一方、バリュー株・高配当株はセクターによって明暗が分かれ、セクターローテーションが急速に進みました。私のポートフォリオの主力である銀行・商社・インフラ系は、金利上昇が収益の追い風になる側面もあったため、グロース系ほどの打撃ではありませんでした。ただし、評価額全体は確実に落ちていきました。

📉 2022年の主な市場変動(参考)

日経平均:2022年初 約29,000円 → 同年6月に約25,700円まで下落(約-11%) 米S&P500:2022年通年で約-19.4%(リーマンショック以来最大の年間下落)

※出典:日本取引所グループ公表データ、S&P Dow Jones Indices年次レポート(2022年12月末時点)

コロナとの違い——心理の変化が大きかった

2022年ウクライナ侵攻・金利ショック時に株価を冷静に分析する40代投資家のイラスト

コロナ暴落のとき、評価額が急落する画面を見て青ざめていました。「投資を始めるべきではなかったのか」という根本的な問いが何度もよぎり、精神的にかなりきつい時期でした。

2022年は違いました。

ウクライナ侵攻でも、評価額は瞬間的に数百万円単位で下落しました。数字で書くと冷静に聞こえますが、証券口座を開いたときの感覚は決して穏やかではありませんでした。それでもコロナのときのように青ざめることはありませんでした。「世界は長期的には成長・拡大していく」という信念を、コロナ暴落を乗り越えた経験がより強固にしてくれていたからだと思います。

分析が動揺と並走していました。「銀行株はこの金利上昇局面で相対的に強いはず」「セクターローテーションが進む中で、どの銘柄を持ち続けるべきか」。判断の起点が「感情」ではなく「保有銘柄の本質的な価値」に変わりつつありました。

この局面でも、保有株を一株も売りませんでした。それどころか、事前にチェックしていた銘柄の株価が大きく下がったタイミングで、NISAの枠を超えて特定口座でも追加購入しました。


2025年:トランプ関税ショックで、私の指は「売る」ではなく「買う」に動いた

数日で主要株価指数が急落

2025年4月、トランプ政権による大規模な関税発動の発表が世界を揺るがしました。

📉 2025年4月 関税ショックの市場影響(参考)

大規模な関税発動が発表された翌数日で、日経平均・S&P500を含む主要株価指数が大幅に下落しました。

※出典:各証券取引所・Bloomberg等の公表データをご参照ください

今回もポートフォリオは数百万円単位で瞬間的に縮みました。資産規模がコロナのころより何倍にも大きくなっていたため、変動の絶対額もそれに比例して大きくなっていました。

でも「売ろう」という考えが、頭をよぎりませんでした。

3回目に変わった、私の最初の反応

トランプ関税ショック時に冷静に状況を確認する40代投資家のイラスト

コロナで-350万円を経験した。 2022年のウクライナ・金利ショックでも揺れた。 そのたびに「売らない・余裕資金で買い増す」を繰り返してきた。

気づいたら、暴落のニュースを見たときの最初の反応が変わっていました。「どのタイミングで、どの銘柄を増やすか」を自然に考え始めている自分がいました。

この局面でも、事前にチェックしていた数銘柄の株価が大きく下がったのを確認して追加購入しました。ボラティリティが高い時期は株価の上下が激しくなるため、大きく下げた日の夜にPTS(時間外取引)の値動きを確認してから購入するケースもありました。

ただし、底に見えてもさらに下がるケースは現実にあります。「ここが底だ」という確信は、どんなに経験を積んでも持てるものではありません。大切なのは底を当てることではなく、「本質的な価値が変わっていない会社の株を、余裕資金の範囲内で買い続ける」という原則を崩さないことだと、この局面でも改めて実感しました。

買い増したのは「反発するはずだ」という予測からではなく、「保有している会社の本質的な価値は変わっていない」という判断が先にあった行動でした。その後、関税の一部停止・猶予措置が発表され、市場は反発しました。


3回の暴落で確認した、変えるべきもの・変えないもの

コロナ・ウクライナ・トランプ。三度の下落局面を経て、私の中で整理されたことがあります。

変わっていった——感情の揺れ方

コロナは青ざめていました。2022年は分析と不安の並走でした。3回目はほぼ平静でした。経験を積むほど、暴落を「非常事態」ではなく「定期的に来るもの」として処理できるようになりました。これは「慣れ」というより、「世界は長期的には成長・拡大していく」という信念が、経験によって裏付けられていったことが大きいと思っています。

変えなかった——判断の基準

感染症でも戦争でも関税でも、私が繰り返した行動は同じです。「保有する会社の本質的な価値が変わっていないなら、売らない。余裕資金があるなら買い増す」。この判断軸を、3回とも変えませんでした。なお、過去の市場では長期保有が結果的に奏功したケースが多く見られましたが、将来の成果を保証するものではありません。

変えてはいけなかった——生活防衛資金との分離

3回とも、生活費には手をつけず「余裕資金の範囲内」で行動できました。投資資金と生活防衛資金を分けていたことが、冷静さの土台でした。この前提が崩れていたら、同じように動けなかったと思います。


「次の暴落」に備えて今できること

次の暴落に備えて銘柄研究する投資家のイラスト

投資を続けていれば、必ずまた下落の局面が来ます。問題は「来るかどうか」ではなく、「来たときに自分がどう動けるか」です。

コロナで青ざめていたあの頃を考えると、ウクライナやトランプ関税のときは「こういうこともあるけど、世界経済はいつか回復して成長していく」と考えながら行動できていました。経験を通じて、少しずつ成長できているのかもしれないと思っています。

私が3回の暴落を通じて確認したのは、次の3点です。

  1. 自分が買った理由の言語化:なぜその銘柄を持っているか、暴落前に説明できる状態にしておく → 私がどう銘柄を選んだかは「高配当株の選び方:9年間売らずに持ち続けられた7つの基準」にまとめています

  2. 許容できる損失の事前確認:どこまで下がっても売らない範囲を、冷静なときに決めておく → コロナ暴落で私がどう耐えたかは「コロナ暴落で−350万円。それでも売らなかった40代の全記録」に書いています

  3. 生活防衛資金との分離:投資に回すのは「なくなっても生活に困らない資金」だけにする → 最初の一歩の考え方は「40代から投資を始める初心者へ」にまとめています

次の暴落が来たとき、私はまた同じことをするつもりです。売らず、余裕があれば買い増す——この9年間、そうしてきました。

3回の暴落を乗り越えてガッツポーズする40代投資家のイラスト

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