本記事は私個人の投資経験に基づく記録です。特定の金融商品への投資を勧誘するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。
画面を開くたびに含み損が増えていた
株が暴落したときにやるべきこと、私の答えは「基本的に何もしない」です。
2020年のコロナショック。資産が-50%近くまで落ちたあの日々を、今でも覚えています。画面を開くたびに含み損の数字が増え、誰にも言えず、会社でも普通の顔をしていました。それでも売りませんでした。買い増しすらしました。
40歳で投資を始めて9年。コロナショック・ウクライナショック・トランプ関税ショックと、3回の大きな暴落を経験しました。結果として、資産は今も積み上がっています(個人の実績です。同様の結果を保証するものではありません)。
「暴落が来たら何をすべきか」——正直に言えば、「売らない」「狼狽えない」「買い増せるなら少し買う」 の3つだけです。
この記事でわかること
- コロナショック・-50%の実録(800万円→400万円台)
- 暴落でやった3つのこと
- 暴落でやってはいけない3つのこと
- リーマンショックから学ぶ「想定外の暴落」への備え
- ボラティリティ(VIX)の見方と私の判断基準
- 暴落に備えて普段からやっていること
9年で3回、暴落に向き合った
投資を始めた2017年から今まで、大きな暴落を3回経験しています。
| 時期 | 出来事 | 資産の変化 |
|---|---|---|
| 2020年2〜4月 | コロナショック | 約800万円→約400万円台(-50%近く) |
| 2022年 | ウクライナ・米国利上げ | 上昇基調の中で一時的な下落 |
| 2025年 | トランプ関税ショック | 急落局面あり(詳細は後述) |
3回とも「含み損が怖い」「もう売ったほうがいいのか」という感情との戦いでした。それでも売らずに済んだのは、事前に「暴落が来たときどうするか」を自分の中で決めていたからです。
コロナショック(2020年):800万円が400万円台になった
9年のうち、最も過酷だったのがコロナショックです。数字とともに振り返ります。詳細はコロナショックで-50%を経験した話にもまとめています。
暴落直前の状況
2020年2月、私の運用総額は約800万円でした。投資を始めて3年、少しずつ積み上げてきた資産です。このころは日経平均が高値圏で、「順調だな」と感じていました。
そこに、コロナショックが来ました。
底値のとき、資産は半分近くになっていた
2020年4月の最底値時点、評価額は約400万円台まで落ちていました。
- 下落率:-50%近く
- 含み損の額:約350万円超
画面を見るたびに、含み損の数字が増えていました。「このまま0になるんじゃないか」という感覚は、今でも覚えています。
しかし、売りませんでした。
なぜ売らなかったのか
理由は2つです。
① 現預金を手元に残していたから
当時、現預金として約300万円を持っていました。このうち200万円を追加投資に充て、残り100万円を手元に残しました。「すぐ使う予定のないお金で動いている」と確認できたことで、少し落ち着けました。
生活防衛資金の考え方については40代の生活防衛資金:いくら必要かにまとめています。
② 「高配当株は配当が続く限り持ち続ける」と決めていたから
私が保有しているのは高配当株が中心です。株価が下がっても、企業が配当を出し続ける限り、持ち続けることに価値があります。保有銘柄の大半は減配しませんでした。「株価ではなく配当で判断する」というルールが、売りの衝動を止めてくれました。
底値で買い増した
売らなかっただけでなく、約200万円を追加投資しました。
2020年3月下旬から数ヶ月、NISAを活用して高配当株を買い増しました。「これだけ安くなっているなら、長期で持てば回収できる」という判断です。
結果として、2020年末には資産は約900万円まで回復しました。追加投資の効果と相場の回復が重なったタイミングです。
ウクライナ・利上げショック(2022年):積み立てを止めなかった
2022年はウクライナ情勢に加え、米国の急速な利上げが重なりました。高配当株にとっては逆風になりやすい局面です。
ただ、私の対応はシンプルでした。**「配当が続いているかを確認して、あとは何もしない」**です。
積立を止めませんでした。コロナ暴落の経験から「暴落は乗り越えられる」という感覚が体に染み込んでいたことも大きかったと思います。
2022年末の資産は約2,100万円。2020年末からの2年間、積み立てを継続しながら相場回復の恩恵も重なり、資産が大きく積み上がった時期です。
トランプ関税ショック(2025年):3回目はさらに落ち着いていた
2025年のトランプ関税ショックも、急落局面がありました。
コロナ、ウクライナと乗り越えてきた経験があったので、このときはかなり落ち着いていました。「また来たか」という感覚です。
NISA枠を超える分を特定口座で少し追加購入しました。狼狽売りは一切しませんでした。
リーマンショック:私が経験していない「もっと大きな暴落」
3回の暴落を振り返ったところで、私がリアルタイムで経験していない暴落の話をします。
私の投資歴は2017年スタートなので、リーマンショック(2008年)は数字でしか知りません。S&P500は約57%下落し、底値からの完全回復まで約4〜5年かかりました。コロナショックが1〜2年で回復したことと比べると、リーマンの深さと長さは別次元です。
未来は誰にも予測できません。コロナショックを超える暴落が来るかもしれないし、リーマンショックを超える暴落が来るかもしれない。それは私にも、誰にも、わかりません。
だからこそ私が大切だと感じているのは、パニックにならない心の準備と、生活を守る防衛資金の準備の2つです。「暴落が来たとき何をするか」を事前に決めておくことが、どんな規模の暴落が来ても動じないための唯一の備えだと思っています。
「回復するまで売らない」という判断も、生活防衛資金があって初めて成り立ちます。準備のない状態で長期の暴落を迎えれば、生活費が必要になって泣く泣く売ることになりかねません。
暴落でやった3つのこと
3回の暴落を通じて、私がやったことをまとめます。
① 生活に影響がないことを確認する
まず確認したのは「手元の現金は無事か」です。現預金がある程度残っていれば、株価がどれだけ下がっても生活は維持できます。「投資に回したのは使う予定のないお金」と確認できると、少し落ち着きます。
② 保有銘柄の「配当・業績」をチェックする
株価が下がっても、配当が維持されているなら保有根拠は変わりません。暴落時に確認したのは「保有銘柄が減配・無配になっていないか」だけです。問題がなければ、そのまま持ち続けます。
③ 余力があれば少し買い増す
「暴落はセール」という発想で、余力があれば少し買い増しました。一気に全額投入はしません。「少しずつ買い増す」ことで、平均取得価格を下げながら、相場が回復したときの恩恵を受けやすくしました。
暴落でやってはいけない3つのこと
体験から学んだ「やってはいけないこと」も書きます。
① 含み損の画面を何度も見ない
含み損の数字を毎日見ていると、精神的に消耗します。コロナ暴落のとき、私も一時期は証券口座を開くのが怖くなりました。「今日は見ない」と決めて、スマホを置くことが有効でした。
② SNSや掲示板の情報に流されない
暴落時のSNSは「もっと下がる」「全売りした」という投稿で溢れます。その声に引っ張られて売ってしまうと、回復局面に乗れません。私はコロナ暴落のとき、X(旧Twitter)から意識的に距離を置きました。
③ 一気に全額売る・全額買う
暴落時に「全売り」すると、その後の回復を享受できません。逆に「全額一気に買い増す」も、さらに下がったときに身動きが取れなくなります。「少しずつ」が基本です。
暴落に備えて普段からやっていること
暴落が来てから考えても遅い部分があります。普段からやっておくべきことを3つ挙げます。
① 現預金を一定額残しておく
すべて投資に回してしまうと、暴落時に追加購入できないうえ、生活に余裕がなくなります。ある程度の現金を手元に残しておくことで、暴落を「待てる」状態を作れます。
② 「何があっても売らない基準」を決めておく
私の基準は「配当が維持されている間は売らない」です。この基準を事前に決めておくことで、暴落時に感情で動かずに済みます。自分なりの基準を持っておくことが大切です。
③ 余力(現金)を少し残しておく
満額投資をしてしまうと、暴落時に追加購入できません。ある程度の現金余力を残しておくと、暴落をチャンスとして動けます。
ボラティリティ(VIX)を相場の温度計として確認する
暴落局面では、株価の変動幅が大きくなります。この変動の大きさを数値化したものがボラティリティ(VIX・恐怖指数とも呼ばれる)です。
通常時はVIX10〜20程度で推移しています。大きな暴落が起きると急上昇し、コロナショック時には80を超えました。
| VIX水準 | 私の受け取り方 |
|---|---|
| 20以下 | 平常時。相場は落ち着いている |
| 20超 | 注意水準。市場が不安定になり始めている |
| 40超 | 危険信号。パニック的な売りが出ている可能性が高い |
特に大幅な下落が起きているとき、ほぼ必ずボラティリティは上昇しています。私はVIXが高い局面ほど「慌てて動かない」と意識するようにしています。極端に言えば、ボラが高いときに焦って売ることが、最悪のタイミングで手放すことに繋がりやすいからです。
逆に、VIXが高い局面は「市場が恐怖に支配されている」サインでもあります。ただし、何をするかはあくまで個人の状況次第です。私自身は、こういう局面を冷静に観察するよう心がけています。実際に動くかどうかは、手元の現金状況や保有銘柄の状態を確認してから判断しています。
※ボラティリティ・VIXはあくまで市場心理を反映した指標であり、特定の売買を推奨するものではありません。数値の解釈や活用は個人の判断でお願いします。
まとめ:暴落が来ても動じないために
9年間・3回の暴落と、数字で知るリーマンショックを踏まえて学んだことをまとめます。
- 売らない:手元の現金があれば、売る必要がない
- 配当・業績を確認する:株価ではなく事業の状態で判断する
- 少し買い増す:余力があれば、暴落をセールとして使う
- SNSから距離を置く:感情で動かないための環境づくり
- VIXを確認する:ボラが高いほど、慌てず動かないことを意識する
- 心と資金の準備を先にする:どんな規模の暴落が来ても耐えられる設計をしておく
コロナ暴落で-50%近くまで資産が落ちた経験は、当時は本当に怖かったです。それでも売らず、買い増し続けた結果、今の資産に繋がっています。
暴落は必ず来ます。準備した人だけが、来たとき動じずにいられます。
この記事が、備えのきっかけになれば幸いです。
→ 9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話
【免責事項】本記事は個人の投資記録・体験談です。特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。
