免責事項: 本記事は私個人の投資経験に基づく記録です。特定の金融商品への投資を勧誘するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

40代の貯金と投資の割合、私の答えは「比率より先に支出の上限を決める」こと

貯金と投資の割合は、比率を先に決めようとすると迷います。

9年で出した私の答えはシンプルで、生活防衛資金を固定して残りを全部投資に回す——それだけです。40歳で投資を始めたころはほぼ現金100%でしたが、この方針を続けた結果、現在は現金15〜17%・投資83〜85%に落ち着きました。

「全部入れたら暴落のとき怖い。でも少なすぎても増えない」——これは9年前の私がずっと考えていた問いです。この記事では、私がたどり着いた比率とその根拠、そして比率を決めるための考え方をそのまま書きます。

この記事でわかること

  • 40代の「貯金と投資の現金比率」の実態(私の現在地)
  • 9年で比率がどう変わったか
  • 生活防衛資金の計算から投資比率を逆算する方法
  • やってはいけない比率の決め方

40歳のとき、私の現金と投資の割合はほぼ「100%:0%」だった

投資を始めた40歳のとき、手元にあったのは現金500万円でした。投資残高はほぼゼロ。比率は現金100%に近い状態です。

最初の1年は、投資口座を開くことと少額の積立を始めることで精いっぱいでした。給料から月3万円を積み立て始めたものの、「これ、ちゃんと増えるのか?」と何度も思いました。

当時の私が一番怖かったのは、暴落で資産が大きく減ることではなく、「現金がなくなること」でした。投資に回しすぎて手元が心もとなくなるのが嫌だった。今思えば、それが正しい感覚でした。

40代、投資を始めた頃に何が怖かったか


40代9年間の投資割合の変化

9年間で資産が育っていくイラスト

当時から今まで、比率がどう動いたかを振り返る。意図的に変えた年は1回もない。

時期 現金(概算) 投資(概算) 現金比率
40歳(開始時) 約500万円 ほぼ0円 約100%
43〜44歳頃 約300万円 約600万円 約33%
46〜47歳頃 約400万円 約2,300万円 約15%
49歳(現在) 約1,000万円 約5,000万円 約17%

※各期の現金・投資の内訳は概算・イメージ値です。年末総資産の実際の推移は 資産推移ログ に公開しています。

意図的に「現金を減らそう」としたわけではありません。毎月の積立と配当の再投資によって投資額が増え、気づいたら現金比率が下がっていたという流れです。

現金の絶対額は40歳時点の500万円から今は800〜1,000万円に増えていますが、総資産に対する比率は大きく下がりました。


現在の現金と投資の割合:その内訳と根拠

現在の現金保有は約800〜1,000万円です。そのうち明確に「ここまでは使わない」と決めているのが500万円の生活防衛資金です。

計算の根拠はこうです。

  • 月の生活費:20〜25万円(通常)
  • 特別費(急な出費・旅行・医療費等)を含めた試算:月30万円
  • 目標の確保期間:1.5年分(18ヶ月)
  • 30万円 × 18ヶ月 = 540万円 → 約500万円

一般的に「生活防衛資金は3〜6ヶ月分」と言われますが、私は1.5年分を選びました。理由は2つです。

  1. 49歳という年齢的なリスク。もし病気や親の急病・介護などで会社を辞めざるを得なくなったとき、再就職まで時間がかかる可能性がある。
  2. 転職や急な環境変化への備え。50歳を目前にした今、「安心できる現金の厚み」として1.5年分は私の状況では合理的な選択だと感じています。

残りの現金(約300〜500万円)は機動的に使えるバッファとして持っています。投資のタイミング・使途未定の運用待ち資金という位置づけです。

💡 ポイント

生活防衛資金の「何ヶ月分」は、年齢・仕事の安定度・次の就職しやすさによって変わります。若くて転職しやすい30代なら3〜4ヶ月でも十分かもしれません。私は49歳・単身・会社員として、転職リスクを考えて1.5年分にしています。

生活防衛資金の考え方と計算方法


現金と投資の割合を決める前にやること:家計を可視化する

家計を計算する40代のイラスト

「現金と投資の割合をどうするか」を決める前に、まず自分の収支と資産の現状を数字で把握する必要があります。

会社の財務でいえば、B/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)にあたります。個人の場合は次の2つです。

個人のP/L(毎月の収支)

  • 月収(手取り)はいくらか
  • 毎月の固定費・変動費はいくらか
  • 毎月いくら余るか(投資に回せる額の上限)

個人のB/S(資産と負債の一覧)

  • 現在の現金・預金はいくらか
  • 投資残高はいくらか
  • 住宅ローン・借金はいくらか(負債)

この2つを一度書き出してみると、「生活防衛資金としていくら確保すべきか」が自然と見えてきます。生活防衛資金の額が決まれば、残りを投資に回す——比率はそこから逆算で出てきます。

私が「500万円を生活防衛資金、残りは投資」と言えるのも、毎年この計算を更新してきたからです。


現金と投資の割合を決める3つの基準【40代向け】

実際に比率を決めるとき、私が意識してきた基準は次の3つです。

① 生活防衛資金を「先に固定」する

まず生活防衛資金を現金で確保し、それ以外は投資に回す——この順序が大事です。比率を先に決めようとすると迷います。「生活費の何ヶ月分を手元に残すか」を計算して固定額を決め、残りが自動的に投資資金になると考えると動きやすい。

「貯金より投資が先」ではなく、順序の話

② サラリーマンは投資比率を上げやすい

毎月安定した給料が入るサラリーマンは、生活防衛資金が少なくて済みます。仕事がなくなっても次の月から給料が止まるわけではないためです。フリーランスや自営業は逆に現金を厚く持つ必要があります。私はサラリーマンという前提で投資比率を上げてきました。

③ 経験値が増えると、自然と投資比率が上がる

40歳で投資を始めたころ、現金を手放すのが怖かった。でも暴落を経験して「売らなければ戻る」を体感し、配当が入り続けることを確認してから、現金に対する安心感が変わりました。比率は意図的に変えるものではなく、経験と信頼の積み上げで自然に変わるものだと感じています。


収入が増えても、生活費を増やさなかった理由

資産形成の公式を一行で書くとこうなります。

収入 − 支出 +(資産 × 利回り)= 資産の増加

※ここでいう「利回り」は将来の運用成果を保証するものではありません。家計の構造を把握するための概念式です。

この式で動かせる変数は3つありますが、もっとも確実に自分でコントロールできるのは「支出」です。

「総資産の○%を現金に」という比率ベースで生活防衛資金を計算すると、資産が増えるたびに現金枠も増えてしまいます。つまり資産の増加が支出の増加を正当化してしまう。これは資産形成の観点からは逆効果です。

私が9年間で意識してきたのは、収入が増えたときに生活レベルを上げないことでした。

昇給があっても、部署が変わっても、周りの同僚が高い車に乗り始めても、生活費の目安は「月30万円以内」に固定してきました。見栄や「あの人がやっているから」という横並び意識で支出を増やすと、入金力(収入−支出)が縮まります。入金力が縮まれば、投資に回せるお金が減る。その積み重ねが、私の複利の効果を削いでいたはずです。

長期投資で資産を築いた方が一見お金持ちに見えないことがあるのは、こういった習慣の積み重ねがあるからだと、9年間で実感しています。

「現金と投資の比率を何%にするか」を考える前に、まず「毎月の支出の上限を決めること」が、資産形成の本当の入口だと思っています。


やってはいけない比率の決め方

比率に迷う40代のイラスト

❌「余ったお金で投資する」

毎月使って、余ったら投資口座に入れる——これは比率がいつまでも固まりません。生活が少し豊かになるだけで投資に回す額が減ってしまう。私の場合は「給料が入ったら積立額を先に引き落とす」仕組みを作り、残ったお金で生活するスタイルに切り替えました。

❌「とにかく全部入れる」

生活防衛資金を残さず全額投資に回すと、急な出費が来たときに相場に関係なく売らざるを得なくなります。2020年のコロナ暴落のとき、手元の現金があったから「売らずに買い増せた」。あのとき現金ゼロだったら、損失を確定させながら生活費を捻出していたはずです。

コロナ暴落で−350万円。それでも売らなかった記録

❌「収入が増えたら生活水準も上げる」

昇給・ボーナス増・副収入が入ったとき、「少し豊かになってもいい」という気持ちは自然です。ただ、生活費が上がると投資に回せる入金力が下がります。資産が6,000万円になっても生活費の目安を変えなかったのは、「比率を維持するため」ではなく「支出の増大が複利の効果を削るから」という理由からです。

❌「他人の比率をそのまま真似る」

ネットには「収入の30%を投資に」「現金は資産の10%でいい」といった情報があふれています。でも年収・年齢・支出・仕事の安定度が違えば、最適な比率は変わります。他人の比率を参考にしながらも、自分のB/SとP/Lから計算した数字を基準にする。これが9年続けてきた私の結論です。


まとめ:比率より先に決めることがある

現在の私の比率は、現金約15〜17%・投資約83〜85%です。ただしこれは9年かけてじわじわたどり着いた数字であり、最初からこの比率を目指したわけではありません。

比率を決める手順をまとめるとこうなります。

  1. 月の支出を「固定費+変動費+特別費」で計算する(個人のP/L)
  2. 何ヶ月分を生活防衛資金として確保するか決める(年齢・単身か家族持ちか・仕事の安定度で変わる)
  3. その額を現金で確保する
  4. 残りを投資に回す仕組み(積立・自動引落)を作る
  5. 年1回、B/SとP/Lを見直して必要なら調整する

「現金と投資の比率は何%が正解か」という問いの答えは、人によって違います。でも「生活防衛資金を先に決める」というプロセスは共通しています。

比率を悩む前に、まず自分の毎月の支出と手元の現金を計算してみてください。そこから、自分なりの比率が少しずつ見えてきます。


9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話


本記事で紹介した数値は筆者の個人的な状況に基づくものです。投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の状況・リスク許容度に合わせて行ってください。