本記事は私個人の投資経験に基づく記録です。投資の成果は個人の状況・タイミング・選択する商品によって異なります。特定の投資手法を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。
コロナで資産が半分になった。それでも積立を止めなかった
ドルコスト平均法とは、毎月同じ金額を機械的に積み立て続ける手法です。私はこれを2017年(40歳)から9年間、コロナ暴落でも止めずに続けてきました。
その間、月3万円からスタートし、9年で月10万円超に増えていきました。コロナ暴落で資産が半分近くまで落ちた局面がありましたが、積立は止めませんでした。その経験から、この手法が暴落局面でどう機能するのかを体感として理解できました。
この記事では、ドルコスト平均法の仕組みと、9年間実践してわかったことを書きます。
この記事でわかること
- ドルコスト平均法の仕組みと、暴落局面でどう機能するのか
- 私が9年間・月3万円→10万円と積立額を増やしてきた経緯
- コロナ暴落(-50%近く)のとき、積立を続けた結果と臨場感
- デメリットと、使うべき場面・使わない方がいい場面
ドルコスト平均法とは——仕組みと平均単価の効果
ドルコスト平均法とは、「毎月同じ金額を、決まったタイミングで積み立て続ける」投資手法です。
通常の買い方(一括投資)では、タイミングを自分で決めます。「今が底値か」「これから上がるか」——この判断が難しい。
ドルコスト平均法は、その判断を放棄します。毎月3万円なら毎月3万円。株価が高かろうと安かろうと、同じ金額を買い続けます。
この仕組みがもたらす効果が「平均取得単価の平準化」です。
| 月 | 基準価額(1口あたりの値段) | 投資額 | 購入口数 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 10,000円 | 30,000円 | 3口 |
| 2月 | 5,000円(暴落) | 30,000円 | 6口 |
| 3月 | 7,500円(回復) | 30,000円 | 4口 |
| 合計 | — | 90,000円 | 13口 |
この例では、3ヶ月間同じ金額を積み立てただけで、平均取得単価は約6,923円になります。一括で1月に買っていたら10,000円のままです。
暴落した月に「同じ金額で多く買える」構造が、平均単価を下げます。
※上記は仕組みを示す簡略的な例です。暴落後に回復する前提の数値であり、実際の値動きによっては平均取得単価が下がらない場合もあります。
私の9年間の積立実績
月ごとの積立推移
40歳で月3万円からスタートし、収入の状況に合わせて段階的に増やしてきました。
| 年齢 | 月あたり積立額(概算) |
|---|---|
| 40〜41歳 | 月3万円 |
| 42〜43歳 | 月5万円 |
| 44〜45歳 | 月7万円 |
| 46〜47歳 | 月8〜10万円 |
| 48〜49歳 | 月10万円以上 |
9年間の投資元本の合計は概算で2,000〜2,500万円程度(記憶ベースの見込み値)です。現在の資産は約6,000万円まで育ちました(2026年5月時点)。
※これは私個人の結果です。市場環境・タイミング・投資先によって結果は異なります。
元本と現在の評価額の差は、長期運用と暴落局面での追加投資によって生まれたものです。
投資先
旧NISAの時代は高配当株への積立が中心でした。2024年から始まった新NISAでは、つみたて投資枠でオルカン(全世界株式インデックス)を自動積立しています。
ドルコスト平均法が機能しやすいのはインデックス投資の場面です。高配当個別株(米国ETF含む)については、株価や配当利回りが割安なタイミングを見定めて購入するスタイルを取っています。定期自動購入だと自分の購入基準(利回り・株価水準)を無視することになるため、高配当株は購入タイミングを自分で判断しています。
コロナ暴落のとき、積立を止めなかった
2020年4月——資産が半分になった
2020年の初頭、新型コロナウイルスで世界の株式市場が急落しました。
私の資産の推移はこうでした:
- 2020年2月(コロナ直前):約800万円
- 2020年4月(最底値):約400万円台(-50%近く)
- 含み損:約350万円超(2020年3月末時点)
当時は本当に怖かった。毎晩、寝る前に口座を開いては閉じる、を繰り返していました。「このまま0円になるのか」という感覚が、正直ありました。
それでも積立を続けた理由
止めなかった理由は一つで、「毎月この日に買う」とあらかじめ決めていたからです。
ドルコスト平均法のルールは「考えない」ことです。株価が下がったから止める、上がったから増やす——この判断をする必要がない。ルール通りに動くだけでした。
結果として、暴落中の底値周辺で多くの口数を積み立てることができました。回復局面でその口数が評価額を押し上げ、2020年末には約900万円まで戻しました(うち約200万円は暴落後の追加投資分)。
暴落は怖い。でも「定額で買い続ける」というルールがあると、「今月は多く買えた」という視点に切り替えやすくなりました。
ドルコスト平均法のデメリット
良い面だけ書くのは正確ではないので、デメリットも書きます。
① 右肩上がりの相場では一括投資に負ける
同じ金額を同じ期間で比べたとき、市場が一直線に上がり続けた場合は一括投資の方が有利です。
早く買い始めるほど長く運用できるため、「底を待ってから一括」より「今すぐ少額で始める」方が、結果として有利になるケースも多いと私は考えています。ドルコスト平均法は「市場が読めないこと」を前提にした手法です。
② 下落が長期間続く場合は効果が薄れる
「積み立てれば必ず回復する」という保証はありません。投資先の商品が長期的に右肩上がりになる前提があって初めて成立する手法です。
市場全体に分散したインデックスファンドとの組み合わせで使う方が、この手法は機能しやすいと私は感じています。高配当個別株(米国ETF含む)は株価が割安なタイミングを見定めて買う判断が成否に大きく影響するため、ドルコスト平均法とは相性が異なります。インデックスファンドと違い、個別株は倒産や非上場化によって価値がゼロになるリスクがあります。そのような銘柄にドルコスト平均法で積み上げていくのは、損失を拡大するだけになりかねません。
③ 感情の管理が必要
暴落時に「ルール通りに続ける」のは、言葉で書くより難しい。生活費の余裕がない状態で積み立てていると、暴落が来たときに止めざるを得なくなります。
私の場合、コロナ暴落のとき手元に現預金約300万円があったことで、投資分に手をつけずに済みました。積み立てを続けるための「生活防衛資金」は先に用意しておくことが大前提です。
新NISAとドルコスト平均法の相性
新NISAのつみたて投資枠(年間120万円)は、ドルコスト平均法を制度として後押ししている設計です。
証券口座で「毎月〇日に〇円分を自動購入」と一度設定すれば、あとは積立が自動で動きます。判断も手間も不要になります。
私は現在、SBI証券のつみたて投資枠でオルカン系インデックスを毎月自動積立しています。設定してからは、株価を見ても「今月も買えた」という受け取り方に変わりました。
積立額は「いくら」より「続けられる金額」で決める
よく聞かれるのが「月いくら積み立てればいいか」という質問です。
答えは「生活に支障が出ない金額」です。
月3万円が5万円になっても、10万円になっても、続けられない金額では意味がありません。私が40歳で月3万円から始めたのも、それが「止めずに続けられる金額」だったからです。
9年間で積立額が増えたのは、給与が大きく上がったわけではなく、生活費の見直しと無駄な支出の削減を繰り返した結果でした。
まとめ
ドルコスト平均法について、9年間の体験からまとめます。
- 仕組み:毎月同じ金額を積み立てることで、安い時期に多く買え、平均取得単価が下がる
- 暴落局面の効果:感情で動かずルール通りに継続できる構造になっている。底値周辺で口数を積み増せる
- 弱み:右肩上がりの相場では一括投資に劣る。投資先が長期で成長することが前提
- 前提:生活防衛資金を先に用意してから始めること
「いつ始めるか」より「続けられる仕組みを作るか」——9年前の私に言えるなら、そう伝えます。
→ 9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話
【免責事項】本記事は個人の投資経験に基づく記録です。投資の成果は個人の状況・タイミング・選択する商品によって異なります。掲載内容は作成時点の情報であり、制度変更等により変わる場合があります。特定の投資手法や金融商品への投資を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。
