ご利用にあたって 本記事は、筆者個人の投資経験と、公表されている資料を整理した記録です。筆者は金融商品取引業者・投資助言業者ではなく、特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。商品の内容は執筆時点の資料によるもので、今後変わる可能性があります。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

オルカン高配当を、私は買いません。

2026年9月30日に設定された、全世界の高配当株に分散する投資信託です。

理由は3つです。信託報酬が投信全体では安い部類でも、普通のオルカンと比べると約2.9倍になること。つみたて投資枠の対象商品に入っていないこと。そして、日本の高配当株とJ-REITを91銘柄、米国の高配当ETF(SPYD・HDV)もすでに持っていて、いまさら買い足す意味が私にはないことです。それなら、オルカンと高配当株を別々に買うほうが資産効率がいいと考えています。

この記事では、このファンドが何なのかを資料で確認したうえで、私が買わないと決めた理由を書きます。買わないほうがいい、という話ではありません。

以下、私が積み立てている「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を普通のオルカンと呼びます。

オルカン高配当とは?普通のオルカンと何が違うのか

新しいファンドの資料を読む
オルカン高配当 普通のオルカン
正式名称 eMAXIS 高配当全世界株式(オール・カントリー)配当払出型/資産成長型 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
連動する指数 MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス高配当利回り指数 MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
信託報酬(税込) 年率0.165%以内 年率0.05775%以内
NISA 成長投資枠の対象(販売会社により取扱いが異なる場合あり) つみたて投資枠・成長投資枠
設定日 2026年9月30日 2018年10月31日

出典:三菱UFJアセットマネジメント『オルカン高配当』の設定について/eMAXIS 高配当全世界株式(オール・カントリー)配当払出型 交付目論見書(2026年9月11日)/eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)交付目論見書(2026年7月25日)

なお、楽天証券などで扱っている「(アムンディ・インデックスシリーズ)オールカントリー・高配当株」(アムンディ・ジャパン)は、名前が似ていますが別のファンドです。

出典:楽天証券「(アムンディ・インデックスシリーズ)オールカントリー・高配当株」

指数の作り方も違います。親指数の銘柄から「配当の持続性・成長性」や「財務品質」(ROE・利益の安定性・負債比率など)といった基準を経た銘柄のうち、配当利回りが親指数の1.3倍以上の銘柄で構成されます。

分配は、配当払出型が年4回(3月・6月・9月・12月の各14日)。原則として、経費などを差し引いた配当等収益の全額を分配する方針です。分配を受け取らない資産成長型もあります。

出典:三菱UFJアセットマネジメント「オルカン高配当」特設ページ

なお分配金は、運用の成果に上乗せされるものではありません。ファンドの資産から支払われるため、その分だけ基準価額が下がる要因になります(運用会社の資料より)。

ただし、初回の決算は2026年12月14日です。実際にどれだけ分配が出るのか、基準価額がどう動くのかは、まだ判定できません。運用会社の資料にも、分配金の一部またはすべてが実質的に元本の一部払戻しに相当する場合があると書かれています。私が米国ETFのHDVを見たときに使った3点(基準価額の推移・分配の原資・純資産残高)も、まだそろっていません(HDVのタコ足を見分けた3つの確認点)。

そのうえで、私は買いません。

理由① 安い部類。ただし普通のオルカンの上限と比べると約2.9倍

先に書いておくと、年率0.165%(税込)は、投資信託全体で見ればかなり安い部類です。

金融庁の資料によれば、つみたて投資枠の対象になっている指定インデックス投信の信託報酬の平均は、投資先が内外・海外のもので0.34%、国内のもので0.27%です(2026年10月16日時点)。これは消費税を含まない数字なので、税込にするとそれぞれ約0.37%・約0.30%になります。オルカン高配当の0.165%は、これより低い水準です。

※信託報酬には消費税(10%)がかかります。この記事の数字は、特に断りがなければ消費税を含めた「税込」です。

出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品の分類」(2026年10月16日時点)

それでも、私が比べる相手はいま持っている普通のオルカンです。年率0.165%以内と年率0.05775%以内。上限どうしを比べると約2.9倍になります。

金額にすると、100万円を1年持ったときに1,650円と578円(税込・概算)です。これは信託報酬だけの比較で、監査費用などは含みません(どちらの資料にも、あらかじめ記載できない費用があると書かれています)。1年ではわずかな差に見えます。ただ私は、インデックスを60歳まで積み立てる前提で考えています。持っている間ずっとかかる費用なので、持つ期間が長いほど差は開きます。

高配当株の部分は、私の場合は自分で個別株を買っています。そこに信託報酬はかかりません。

理由② つみたて投資枠の対象商品に入っていない

NISAの枠の使い方を確認する

運用会社の資料で案内されているのは成長投資枠です。金融庁が公表しているつみたて投資枠の対象商品一覧にも、2026年10月16日時点では入っていません(このファンドの設定日(9月30日)より後に更新された一覧です)。一覧は随時更新されるので、買う前にご自身で最新の一覧を確認してください。

出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品」

私のNISAの使い方は決まっています。つみたて投資枠ではオルカンを、成長投資枠ではS&P500と日本の高配当株を買っています。オルカン高配当を入れるとしたら成長投資枠ですが、そこは今の買い方で埋まっています。

つみたて投資枠と成長投資枠を何に使っているかは、別の記事に書きました。

理由③ すでに日米の高配当株を、かなり持っている

すでに持っている高配当株と中身が重なる

これが一番大きい理由です。

私は高配当株を96銘柄持っています。内訳は国内株とJ-REITが91銘柄、残りはSPYD・HDVなどの米国の銘柄です(2026年5月末時点)。日本と米国の高配当株は、すでにかなり持っていることになります。

オルカン高配当が投資するのは、全世界の高配当株です。運用会社の正式なリリースによると、連動する指数の国別の比率は米国48.9%・日本8.1%です(2026年5月末時点)。参考までに、普通のオルカンは米国が約65%、日本が約5%でした(2025年時点・オルカンの国別比率を確かめた記事)。

日本と米国で半分以上を占めます。銘柄が一つずつ同じという意味ではありませんが、投資する先の性格が、私がすでに持っている部分と重なります。

いまさらオルカン高配当を買う意味が、私にはありません。

→ 高配当株96銘柄のポートフォリオ

それなら、オルカンと高配当株は別々に買う

普通のオルカンと、高配当の個別株。この2つを別々に持つほうが、私には資産効率がいいと考えています。

  • インデックスは、信託報酬の安い普通のオルカンで。世界の成長を取り込む役割です
  • 高配当は、自分で選んだ個別株で。配当を受け取る役割です

この形だと、信託報酬がかかるのはインデックスの部分だけです。高配当の部分は個別株なので、保有中の信託報酬はかかりません。

高配当株は2017年から、インデックスはiDeCoでのS&P500が2019年から、NISAでの積立は2024年から。この順番で積み上げて、今の形になりました。

この使い分けの詳しい話は、インデックスと高配当株の比較記事にまとめています。

8月は「様子見」でした

発表があったのは2026年8月26日です。そのときの私は、不明点が多いので、しばらく様子見という判断でした。分配の頻度も、分配の原資も、どこで買えるのかも、まだ分からなかったからです。

そのあと、8月26日付の正式なリリースと設定の資料を読み込みました。分配は年4回、原資は配当等収益、信託報酬は年0.165%以内、NISAは成長投資枠。分かったうえで、買わないと決めました。

⚠️ これは「オルカン高配当が良くない」という話ではありません。高配当のファンドを1本で持ちたい人には、合う商品だと思います。私の場合は、すでに持っているものと重なるだけです。

40歳から9年、高配当株とインデックスを積み上げた記録もあわせてどうぞ。

まとめ

  • オルカン高配当(eMAXIS 高配当全世界株式)は2026年9月30日設定。信託報酬年率0.165%以内(税込)は投信全体では安い部類(つみたて枠対象の指定インデックス投信の平均は税込にすると約0.37%・2026年10月16日時点)ですが、普通のオルカン(年率0.05775%以内)と比べると約2.9倍です
  • NISAは成長投資枠の対象(販売会社により取扱いが異なる場合あり)で、金融庁のつみたて投資枠の対象商品一覧には2026年10月16日時点で入っていません。一覧は随時更新されます
  • 私は買いません。日本の高配当株とJ-REITを91銘柄、米国の高配当ETF(SPYD・HDV)もすでに持っていて、投資する先の性格が重なること、そして普通のオルカンと高配当の個別株を別々に持つほうが資産効率がいいと考えていることが理由です

信託報酬0.165%は、投資信託全体で見るとかなり安い方だと思います。それでも、日米の高配当株をすでにかなり持っている私には、いまさら買う意味がありませんでした。オルカンと高配当株を別々に買うほうが、資産効率がいいと考えています。

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※「オルカン」「eMAXIS」「eMAXIS Slim」は三菱UFJアセットマネジメント株式会社の登録商標です。 ※本記事は筆者個人の記録です。特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。商品の内容は執筆時点の資料によるもので、今後変わる可能性があります。投資の判断はご自身の責任でお願いします。