📢 本記事は私個人の投資経験に基づく記録です。特定の金融商品への投資を勧誘するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。
オルカンだけでいい?インデックスと高配当株を9年両方やった私の結論
オルカンか高配当株か——9年間、私はこの二択を捨てました。答えは「両方、役割を分けて持つ」です。
「増やす」のはオルカン(全世界株インデックスファンド)、「受け取る」のは高配当株——この役割分担が、40代の現実解だと感じています。
40歳で投資を始めて9年。現在の資産は約6,000万円、年間配当は税引後約120万円——月換算で約10万円が、働かなくても口座に入ってきます(個人の実績です。同様の結果を保証するものではありません)。ポートフォリオは高配当株が約80%、インデックスが約20%。最初からこの比率を設計したわけではなく、9年の試行錯誤の積み重ねがこの形になりました。
この記事でわかること:
- オルカン1本でいいのか、その迷いに今日決着がつく理由
- 40代が「増やす」だけだと老後の出口で詰まる構造
- 9年で年120万円の配当に届いた比率(80:20)の作られ方
まず「40歳から投資は遅いのか」が気になる方は、40歳から投資は遅い?9年続けてわかった現実をどうぞ。
なぜ最初に高配当株を選んだか——旧NISA時代の話
私が投資を始めた2017年当時、NISAは「一般NISA」か「積立NISA」のどちらか一方しか選べませんでした。積立NISAの年間投資枠は40万円。今の新NISAとは全く違う環境でした。
その中で高配当株を選んだ理由はシンプルです。インデックス投資の複利・キャピタルゲインより、高配当株が生む「今日の暮らしを豊かにする配当収入(インカムゲイン)」の方が魅力的に見えたからです。
資産額が増えた数字を眺めるより、「今月○万円の配当が入った」という実感の方が、投資を続けるモチベーションになると直感していました。
この直感は、9年間で正しかったと今も思っています。
📌 40代から投資を始めるなら何から?という方は40代の投資は何から始める?最初の30日をどうぞ。
高配当株の役割:「受け取る」ための収入源
高配当株は、「受け取る」に特化した仕組みです。
私が高配当株に本格的に投資し始めたのは、投資を始めた2017年(40歳)から。現在は国内株・Jリートを中心に91銘柄、米国ETFを5銘柄保有しています(合計96銘柄)。取得簿価ベースの平均利回りは現在約6.0%(個人の実績です。将来の利回りを保証するものではありません。なお高利回り銘柄は相対的に減配・株価下落リスクが高い傾向があります)。
▼ 配当の推移(年間・税引後・概算)
| 年 | 年齢 | 年間配当(税引後) |
|---|---|---|
| 2017年 | 40歳 | 約3万円 |
| 2019年 | 42歳 | 約36万円 |
| 2022年 | 45歳 | 約72万円 |
| 2026年(現在) | 49歳 | 約120万円 |
2017年に年3万円だった配当が、9年後に税引後120万円になりました。月換算で約10万円が、働かなくても口座に入ってきます。
コロナ暴落(2020年)のとき、配当は止まらなかった
この推移の中で、特に重要な局面が2020年のコロナショックです。私の評価額は最悪期に約350万円超の含み損になりました。毎朝スマホを見るのが怖い時期が数ヶ月続きました。
ところが、保有株からの配当収入は止まりませんでした。一部の銘柄で減配はありましたが、年間ベースの配当額は前年比でほぼ横ばいを維持しました(個人の実績です。配当は企業業績により減配・無配になるリスクがあります)。証券口座を開くたびに赤い数字が画面を埋める中、配当の入金通知だけは赤くなりませんでした。 評価額が-50%近くになっても、口座に配当が振り込まれ続ける——この体験が「高配当株なしには自分は売っていた」と確信させた局面でした。
インデックス投資は値上がり益が主体のため、コロナのような暴落局面では「評価額の下落だけ」を眺め続けることになります。高配当株には株価とは別に「配当という収入」があり、これが暴落時の精神安定として機能しました。これが私が高配当株を組み合わせ続けた、最大の実体験的な理由です。
→ コロナで含み損−350万円。それでも売らなかった40代の全記録
暴落時に気づいたことが、もう一つあります。
株価が下落すると、配当額が維持されている銘柄では取得時よりも高い利回りで買い増せる水準になります(配当利回り=配当額÷株価 のため、株価が下がれば利回りが上がる計算です)。コロナ前に3〜4%で買っていた銘柄が、暴落後には5〜6%相当の利回りで追加購入できる状況が生まれていました。
投げ売りせず買い増しができれば、相場が回復したとき——評価額の回復に加え、増配の効果も重なって複合的な恩恵が期待できます(ただし株価の回復・配当の維持は保証されません。さらに下落するリスクもあります。個人の実体験です)。
ただしこれは、資金余力と胆力の両方が揃っているとき限定の話です。「暴落したから買い増せ」ではなく、「いつでも買い向かえる余力を日頃から残しておく設計にしておく」が前提です。生活防衛資金まで投資に回すことは、私は勧めません。
高配当株には「配当という現金収入が入り続ける」事実が、精神的に投げ売りを踏みとどまらせるだけでなく、「むしろ買い場かもしれない」と考える余地を生んでくれます。インデックスにも押し目買いはありますが、「配当が来ているのに追加で買う」という心理的な後押しは、高配当株ならではの体験でした。
高配当株が「受け取る」に優れている3つの理由:
- 定期的に現金が入ってくる(売らなくても配当として現金を受け取れる)
- 暴落時も配当は続く(株価が下がっても、企業が黒字で減配しなければ配当は入る。ただし業績悪化時は減配・無配のリスクがあります)
- 「続ける力」が生まれる(数字が動かない時期も、配当入金が投資を続ける燃料になる)
📌 年間配当110万円の内訳・銘柄構成は年間配当110万円の全記録に詳しく書いています。
高配当株を9年持ち続けた実体験
高配当株投資を続けてよかったことと、気づいたことを正直に書きます。
やってよかったこと
「配当が振り込まれた」という体験の積み重ねが、投資をやめずに続けてこられた力の源になりました。特に初期、資産額がまだ小さかった頃、「今月も配当が来た」という小さな実感が大きな動機になっていました。
また、銘柄を自分で選ぶ過程で企業研究の習慣がつき、「自分が選んだ会社を信じる」という軸ができました。コロナ暴落で最悪期は-50%近くまで評価額が落ちても売らずに持ち続けられたのは、「配当が入ってくる感覚」と「この企業を信じる」という軸があったからです。
一方で気づいたこと
銘柄選びを間違えると、減配・株価下落のダブルパンチを食らいます。私自身、9年間で4回の失敗を経験しています。中国依存の製造業で減配に遭い約40万円の含み損、不祥事銘柄でナンピン買いをして50万円超の損失も出しました。高配当株は選び方がインデックスより格段に難しく、手間もかかります。
📌 高配当株の失敗体験は高配当株投資の失敗記録に書いています。
オルカン(インデックス)の役割:「増やす」専用機
私が本格的にインデックス積み立てを始めたのは2024年、新NISA開始のタイミングです。つみたて投資枠でオルカン系インデックスを毎月自動積立しています(※これは私が選んでいる商品であり、特定商品の推奨ではありません)。
オルカン(全世界株インデックスファンド)は、「増やす」に特化した仕組みです。設定したら基本ほったらかし。売買の判断は不要です。
オルカンが「増やす」に優れている3つの理由:
- 自動的に分散される(数千社に一括分散。個別の銘柄選択が不要)
- 手間がほぼゼロ(設定後はほったらかしでOK。年に数回残高確認する程度)
- 世界経済の成長に乗れる(特定の国・セクターに集中しない)
一方で、オルカンには一つの構造的な弱点があります。
持っているだけでは現金が入ってこないことです。
オルカンは資産を増やしますが、配当がほぼ出ない(または自動再投資)設計が多い。評価額は増えていても、売らない限り生活費には使えません。「含み益はあるが、手元の現金は変わらない」——この状態が長期間続きます。
高配当株を先に持っていた私には、この感覚が「インデックスだけでは続けられなかった」と感じた理由の一つです。
📌 新NISAのつみたて投資枠の使い方は新NISAのつみたて投資枠で何を買う?をどうぞ。
40代が「受け取る」も意識すべき理由
「オルカンだけでいい」という考え方は、理論的には正しいです。
長期で積み立て続ければ、インデックスだけで十分な資産を作ることができます。ただ、40代には一つの現実的な問題があります。
老後が「40年後の話ではない」ということです。
20代・30代は老後まで30〜40年あります。オルカンを積み立て続け、65歳で取り崩し始める計画が立てやすい。でも40代は、老後まで20〜25年。「増やす」だけを続けて、65歳で「さあ取り崩しましょう」——このときに相場が暴落していたら、どうすればいいか。
暴落した状態で生活費を捻出するために、含み損の株を売る——これが出口戦略の難しさです。
高配当株の配当は、この問題を和らげます。
暴落していても、配当は(減配しない限り)入ってきます。「売って生活費に」ではなく、「配当で生活費を補う」ことができる。これが、私が40代から高配当株を本格的に積み上げてきた最大の理由です。老後への準備として「受け取る仕組みを早めに育てる」——インデックスだけでは得られない安心感が、高配当株にはあります。
公的年金だけでは心もとないと感じていても、配当収入が月5万・10万と積み上がれば、公的年金を補う収入源の一つになりえます。「公的年金+配当」という形で老後の収入を複数持つことが、40代から高配当株を育て始める大きな理由の一つです。
💡 インデックス投資は、売却しない限り今の自分の財布を潤わしてはくれない
評価額が増えていても「使えるお金」は変わりません。配当が入ってくる「小さな成功体験」が、暴落時に売らずに持ち続けるための精神的な支えになります。9年間の中でこれを何度も実感しました。
オルカンと高配当株を比較——どちらか一方にしなかった理由
▼ 「インデックス」と「高配当株」の比較
| インデックス(オルカン系) | 高配当株 | |
|---|---|---|
| 主な目的 | 長期成長・分散 | インカムゲイン(配当収入) |
| 手間 | ほぼゼロ | 銘柄選びに時間がかかる |
| 新NISAでの活用 | つみたて投資枠中心 | 成長投資枠中心 |
| 現金の入金 | ほぼなし(評価額のみ増える) | 定期的に配当として入金 |
| リスク | 市場全体の下落・為替変動 | 個別銘柄リスク・減配 |
「オルカンだけ」にしなかった理由:
インデックスは現金が入ってこない。コロナのとき、評価額が-50%近くになった状態で「配当も来ない・評価額も下がるだけ」という状況なら、売りたい気持ちはより強くなっていたと思います。高配当株からの配当が「投資はまだ機能している」という実感を保ってくれました。
「高配当株だけ」にしなかった理由:
高配当株は銘柄選びに失敗するリスクがあります。私自身、9年で4回の失敗を経験しています。インデックスには個別企業の倒産・減配リスクがありません。高配当株の失敗体験を経て、「インデックスで成長を効率的に取りながら、高配当株で配当を積み上げる」という両立が、私には合っていると感じています。
もしオルカン一本にしていたら、評価額はもっと多かった。それでも後悔しない理由。
2017年から同じ投資額をオルカン系インデックス一本に入れていたとしたら、評価額ベースの資産は現在より多くなっていた可能性があります(オルカン系インデックスの過去実績指数を機械的に当てはめた粗い試算です。実際の積立タイミング・為替・手数料により結果は変わります。保証ではありません)。
正直に言えば、トータルリターンの効率だけで見れば、インデックス一本の方が優れていた局面は多かったと思います。高配当株は銘柄選びに失敗するリスクがあり、インデックスにはそのリスクがありません。
それでも後悔していない理由は、二つあります。
理由1(継続できたか):コロナ暴落時に持ち続けられたのは、配当が入り続けたからです。 評価額が最悪期に約-50%近くになっても、高配当株からの配当は止まりませんでした。「口座はまだ機能している」という実感が、売らない決断を支えました。インデックスだけだったら、あの局面を持ち続けられていたか——正直、自信はありません。
理由2(続けられたか):配当収入という「受け取る体験」が、9年間続けられた燃料になりました。 トータルリターンの効率より、「続けられたこと」の方が私の結果に与えた影響は大きかったと感じています。暴落のたびに、配当が入ってくることで「投資はまだ機能している」と確認できた。この体験の積み重ねが、インデックスには代えられない価値でした。
💡 保有株が好決算・増配を発表してくれると、財布も心も満たしてくれます。
その会社の株を買うことは、株を通してその企業の成長を応援することでもあり、ある意味では「株を育てる」という感覚に近いかもしれません。高配当株投資の醍醐味は、こうした「自分が選んだ企業への愛着」にあると思っています。
40代の現実解:オルカンと高配当株の使い分け(比率80:20)
9年間の結論として、私のポートフォリオはこうなっています。
▼ 現在のポートフォリオ構成(概算)
| 種類 | 比率 | 役割 |
|---|---|---|
| 高配当株(国内株・Jリート・米国ETF) | 約80% | 配当(受け取る)・暴落時の精神安定 |
| インデックス(オルカン系) | 約20% | 成長(増やす)・効率的な分散 |
この比率は意図して設計したものではなく、9年間の投資行動の結果です。投資開始当初は高配当株中心だったため、結果的に80:20になっています。現在は新NISAのつみたて投資枠でインデックス比率を意図的に高めている途中であり、今後は比率が変化していく見込みです。読者の最適な比率は個人の状況によって異なります。目安として、老後までの残り年数で考えるのが私の考え方です(下記参照)。
新NISAは生涯1,800万円まで非課税(うち成長投資枠1,200万円)。旧NISAと比べれば、両方を無理なく使える環境が整いました。私は成長投資枠でオルカン系インデックスの定期購入と日本の高配当株購入を両方やっています。
比率の考え方(あくまで参考):
- 老後まで20年以上あるなら:インデックス多め → 複利が長期間効く分、成長を優先しやすい時期
- 老後まで15年以内なら:高配当株を増やし始める → 取り崩しに頼らず配当で補う基盤を早めに作る
※ これは私の考え方です。最適な比率は個人の状況・目標・リスク許容度によって異なります。投資判断はご自身でお願いします。
📌 高配当株の選び方は高配当株の選び方:9年間の基準をどうぞ。
よくある質問
Q. インデックス(オルカン)だけではダメですか?
ダメではありません。手間をかけたくない方にはインデックス一本の積み立てが合理的な選択だと思います。ただ私個人は「配当収入という実感」がなければ長期投資を続けられなかったと感じています。「売らずに老後まで持ち続けられるか」という問いに自信があるなら、オルカンだけで問題ないと思います。
Q. 高配当株だけではダメですか?
こちらもダメではありませんが、銘柄選定・管理に手間がかかり、地域・セクター分散が取りにくい面があります。また、成長性よりも配当を重視する性質上、資産成長の速度はインデックスより遅くなる可能性があります。私は両方を組み合わせることで互いの弱点を補っています。
Q. 40代から始めるならどちらを先に?
私個人の考えとして——もう一度ゼロから始めるなら、まず新NISAのつみたて投資枠でインデックスの自動積み立てを設定します。手間がかかりません。その後、銘柄の選び方を少し学んでから成長投資枠で高配当株を加えていく流れが、無理なく続けられると思っています。ただし「インデックスだけ」で完結させる気はなく、配当の実感が継続力に効くため、3年目以降には高配当株も検討すると思います。これは私の性格と状況による話です。
Q. 新NISAの成長投資枠はどちらに使うべきですか?
私は成長投資枠でオルカン系インデックスの定期購入と日本の高配当株購入を両方やっています。「どちらかだけ」に絞る必要はなく、それぞれの役割を意識しながら使っています。詳しくは新NISAの成長投資枠で何を買う?をどうぞ。
まとめ:オルカンも高配当株も、役割が違うだけ
40代でオルカンと高配当株のどちらを選ぶか——私の答えは「両方」です。
- オルカン(インデックス):効率よく「増やす」・手間なし・世界経済の成長に乗る
- 高配当株:定期的に「受け取る」・暴落時の精神安定・長期投資を続ける燃料になる
9年間で資産約6,000万円、年間配当(税引後)約120万円になりました(個人の実績です)。この結果は「どちらかだけ」ではなく、「役割分担で両方持つ」という選択の積み重ねです。
2026年5月の決算を経て、月配当額10万円(年間120万円・税引後)は9年目に達成しました。今後もNISAのつみたて投資枠とiDeCoでインデックス投資の比率を高めて分散を図りつつ、NISA成長投資枠で高配当株を買い増していく方針を継続します(個人の実績・計画です。同様の結果を保証するものではありません。配当は減配・無配のリスクが常に伴います)。
完璧な比率は、9年やった私にもわかりませんでした。わかったのは一つ——比率は「始めてから」決まるということです。まずどちらか一方を1万円から始めて、続けながら自分の比率を見つけていく。それだけが、確かに言えることです。
→ 9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話
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