免責事項: 本記事は筆者個人の投資経験に基づく記録です。特定の金融商品への投資を勧誘するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。
「賃上げやボーナスは、投資に全部入れるべきか?それとも生活水準を上げてもいいのか?」——私の9年の答えは「全額でなくていい」です。全額入れる必要はありませんでした。固定の積立さえ死守すれば、残りは生活に使っていい——9年間、私はそれで投資をやめずに済んだんです。
40歳で投資を始め、49歳になった今、総資産は約6,000万円になりました(2017〜2026年の相場環境での個人の記録。将来の成果を保証するものではありません)。春闘の賃上げ、夏ボーナス、昇給——増えたお金のたびに同じ問いが来ます。「全額投資が正解か?」
この記事は、その問いに対して私がどう考え、どう動いたかの記録です。
この記事でわかること
- 「増えたお金」を投資と生活に配分する基準の考え方
- 私が実際に「生活水準を上げた」場面と、そのときの判断
- 全額投資が裏目に出た感覚を体験した年の話
- 40代会社員として9年続けてきた「増えたお金の使い方」
最初の昇給のとき、私は全部投資に入れた
投資を始めた40歳の翌年、わずかな昇給がありました。月数千円程度でしたが、「これを全部投資に回そう」と考えました。
当時の私の感覚は、「増えた分は生活に入れてはいけない」というものでした。「生活費が上がると、投資に回せるお金が減る」という論理は理解していました。だから昇給分はそのまま積立額を増やすことに充てました。
これは間違いではありませんでした。ただ、少し「苦しい」感じが続いていました。
当時の月の積立額は月3万円からスタートし、数年かけて月7〜10万円に増えていきます。増えたお金は全部投資へ——その選択は資産形成の観点では正しかったのですが、「全部入れなければいけない」という感覚が、投資を義務のように感じさせていた時期があります。
→ 9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話
食費を削って体調を崩した日、私は「全額投資」をやめた
投資を始めて3〜4年が経った43〜44歳ごろ、配当が年40〜60万円台になってきたタイミングで、私の考えに変化が生まれました。
そのころ、仕事の負荷が重くなり、「このまま全額投資に回し続けることが本当に正解か」と考えるようになりました。
直接のきっかけは、食費を削りすぎたことでした。インスタント食品ばかりの食事が続いて体調を崩し、「なんのために投資を続けているのか」という問いが残りました。生活の質を落としすぎると、QOLそのものに影響することを身をもって感じた時期でした。
賃上げ・ボーナスの配分ルール|40代の私が9年で決めた基準
試行錯誤の末、私は「増えたお金の使い道」について、だいたいこういう基準で動くようになりました。
ベースの考え方:「投資優先・生活は下げない」
まず前提として、投資に回す額は「現在の積立設計を下回らない」ことを固定しました。NISAの積立枠、iDeCoの掛金——これらは毎月の自動引き落としで固定しています。増えたお金を考える前に、この「固定拠出」は既に確保されています。
その上で、増えたお金の配分を考えます。
賃上げ・昇給分(月数千円〜数万円単位)
春闘で賃上げがあった年も、定期昇給の年も、基本的には投資の追加分に回すことにしています。ただし「全額必ず投資」とは決めていません。
- 固定費が増えた年(通信費の変更、年払い保険の見直し等)は昇給分で相殺
- 特に変化がない年は積立額の増額に充てる
月3万円の積立から始めて49歳で月10万円以上になった背景には、昇給のたびに積立額を少しずつ増やしてきたことがあります。ただし昇給の全額を積立増額に充てたわけではなく、3〜5割程度を積立に回し、残りは生活費のバッファや手元預金として持っていました。
ボーナス(数十万〜100万円単位)
ボーナスの使い方は、年によって変えてきました。私の場合のおおまかな配分のイメージはこうです。
| 配分先 | 割合(目安) |
|---|---|
| 新NISA成長投資枠への追加購入(高配当株) | 50〜60% |
| 生活費のバッファ・手元預金への積み増し | 20〜30% |
| 旅行・体験・自己投資など | 残り(10〜20%程度) |
※上記はあくまで私個人の配分例であり、特定の比率を推奨するものではありません。配分はご自身のリスク許容度・生活状況に応じて判断してください。
「50〜60%を投資」は多めに見えるかもしれませんが、既に月次の積立(NISA・iDeCo)が先に引き落とされているため、夏ボーナス・冬ボーナスは追加の買い増し分という位置づけです。
→ 高配当株の買い方・選び方:40代の私が96銘柄で続けた記録
生活水準を上げるべきか?9年で出した私の答え
正直に書きます。
投資9年間で、私は生活水準を「上げない」ことだけを選んできたわけではありませんでした。
- 年1〜2回の旅行は続けるようにした
- 好きな本や料理は削らなかった
- 仕事がきつい時期に、少し良いホテルに泊まった
「全部を投資に入れなかった」年もあります。特に、精神的に疲弊していた時期に、ボーナスの一部で少しだけ自分にお金を使いました。資産形成の観点だけで見れば「非効率」です。でも、その使い方が「もう少し続けよう」という気力になっていたと感じています。
9年やめずに済んだのは、たぶん「全部入れなきゃ」を手放した瞬間からでした。
生活水準を「大きく上げる」前に考えること
一方で、注意していたことがあります。それは「恒常的な固定費の増加」です。
- 月3,000円の旅行と、月30,000円のサブスクや賃料アップは意味が違います
- 一度上げた固定費は、下げることが難しい
- 固定費が上がれば、毎月の投資余力(入金力)が下がる
増えたお金で「何かをポンと使う」ことはしてきました。でも「毎月の固定費を増やす」形での生活水準アップは慎重に考えてきました。
私が実際に使ったお金の例:
- PC環境の整備(作業効率を上げるための機材購入)
- 自己投資のための学習費(書籍・講座など少額)
抑えた支出の例:
- 賃料の高い部屋への引越し(転勤があったため会社の借り上げ制度を使用し続けた)
- 車は新車でなく中古車を選んだ
固定費の増加が「投資余力を削る」という構造を意識しながら、少しずつ生活の質を上げるのが私のやり方でした。
「全額投資か、使うか」の問い自体を変えた
今の私の感覚を正直に書くと、「増えたお金を全額投資するべきか」という問いの立て方は、すこし問いの設定が難しいと感じています。
代わりに意識していた問いはこうです。
「積立の固定分は守れているか?」
NISAの積立、iDeCoの掛金——この固定分が守られているなら、残りのお金をどう使うかは自由度を持ちたい。増えたお金の「全額」か「一部」かを議論する前に、「固定の投資分が先に確保されているか」を確認する順序です。
40歳から月3万円で始めた積立が、49歳で月10万円以上になったのは、「昇給のたびに積立を少し増やす」を繰り返してきたからです。全額を投資に回したわけではありませんでした。
実践の順序:4ステップで整理する
- 固定の積立(NISA・iDeCo)が先に確保されているか確認する
- 昇給分の3〜5割程度を積立増額に充て、残りは手元か生活のバッファに
- ボーナスは50〜60%程度を買い増しの目安に、残りは自由に使う
- 固定費の増加だけは慎重に——一時的な支出と恒常的な固定費は別に考える
まとめ:増えたお金の使い方、9年で出た私の答え
- 「増えたお金を全額投資するべきか」への私の答えは、「全額でなくてもいい」です
- ただし「固定の積立設計は下回らない」を最優先にする
- 昇給分の3〜5割を積立増額に充て、残りは手元や生活の質に使う
- ボーナスは40〜60%程度を買い増しに、残りを自由に使う設計が私には合っていた
- 「恒常的な固定費の増加」だけは、投資余力を削るため慎重に考えた
- 旅行・体験など「使い切る支出」は、続けるための燃料として肯定的に使ってきた
次に読むなら:
では、その「固定の積立」は毎月いくらが私に合っていたのか——次はそこを書いています。
→ 40代の新NISAは月いくら?月3万から10万に増やした9年の記録
→ 貯金と投資の比率は?40代が9年かけて出した現金15〜17%・投資83〜85%の理由
→ 9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話
本記事は個人の投資記録です(2017〜2026年の相場環境での一例)。将来の成果を保証するものではなく、投資判断はご自身の状況・リスク許容度に応じてご自身の責任で行ってください。
