免責事項 本記事は筆者個人の投資経験と見解の記録です。特定の投資手法・金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
バフェットの名言を読んでも、投資が上手くなるわけではありません。
9年やってわかったのは、名言は「体験の後」に初めて意味を持つということです。
40歳で投資を始めた当時、私はバフェットの言葉を「理想論」だと思っていました。コロナ暴落・3度の相場崩壊・9年の継続を経て、今は一つひとつの言葉が腑に落ちています。
500万円が6,000万円になるまでの9年間、バフェットの名言は「格言集」から「実践の指針」に変わっていきました。(個人の実績。市場環境・収入・支出条件により異なります)
この記事でわかること
- バフェットの名言が「理想論」から「実感」に変わった9年間の記録
- コロナ暴落・3度の相場崩壊を経て「保有し続ける」ことの本当の意味
- 40代の普通の会社員が長期投資を続けるために、バフェットの考え方をどう活用したか
40歳の私に、バフェットの名言は刺さらなかった

正直に告白します。40歳の私は、バフェットの言葉を「金持ちの綺麗事」だと思っていました。
投資を始めた2017年、私はバフェットの言葉をいくつか読んでいました。
「長期投資」「感情に流されるな」「暴落を恐れるな」——どれも正しいと頭では思っていた。でも腑には落ちていませんでした。
なぜかというと、体験がなかったからです。
「暴落を恐れるな」と言われても、暴落を経験していない人間に、その言葉は刺さりません。「長期で持ち続けろ」と言われても、持ち続けたことで報われた体験がないと、言葉はただの格言のままです。
私が9年間でわかったのは、バフェットの名言は「やってから読む」と意味が変わるということです。
これは本の要約でも名言集でもありません。実際に投資して、迷って、売りそうになって、それでも続けた9年間の答え合わせです。
バフェットの「長期保有」——売るたびに後悔して、ようやく刺さった
バフェットは、長期保有の重要性を繰り返し説いています。「10年間持ち続けるつもりがない株なら、最初から買うな」という趣旨の言葉は、投資本には必ずと言っていいほど登場します。
最初、私は「わかった気」になっていました。
でも実際には、投資を始めて最初の2〜3年、毎朝チャートを見ては「今が売り時か」「今が安値か」と判断しようとしていました。当たったり外れたりの繰り返しで、感覚的にはほぼ五分五分でした。
なぜ長期保有が機能するのか——その答えが腑に落ちたのは、「売って後悔した」体験を繰り返してからでした。短期の売買は相場のノイズに振り回されます。でも長期で保有し続けることで、企業が生み出す価値を時間をかけて受け取れる。それを頭ではなく体で理解するまでに、4〜5年かかりました。
2019年、私はあるセクターの株を「上がりきった」と判断して売りました。その後も上がりました。
2021年の相場回復局面で一部を手放した株は、2024年の新NISA元年でさらに高値をつけました。
売るたびに後悔する——その経験が積み重なって初めて、「なぜ長期保有するのか」という問いへの答えが、言葉ではなく体感として刷り込まれていきました。
「10年保有するつもりがないなら」という言葉が自分事になったのは、40歳ではなく44〜45歳頃です。売って後悔した体験が4〜5回蓄積されて初めて、「ああ、これがあの言葉の意味か」と腑に落ちました。
→ 「ほったらかし投資術」を9年実践した結果:売るたびに後悔した話
バフェットの師・グレアムの名言「市場は体重計」——コロナ暴落で初めてわかった

これはバフェットの師であるベンジャミン・グレアムの言葉ですが、バフェットが繰り返し引用することで広く知られています。
短期では感情や思惑が株価を動かす。でも長期では、企業の本当の価値が株価に反映される——という考え方です。
この言葉の意味が「頭で」ではなく「体で」わかったのは、2020年のコロナショックでした。
2020年2月に約800万円あった資産が、4月には400万円台まで落ちました。含み損は350万円超。下落率はマイナス50%近くでした。
毎朝スマホを開くのが怖くなっていました。前の日より必ず赤い数字が増えている。「今すぐ売れば、損失をここで止められる」という考えが頭をよぎりました。
でも私は売りませんでした。
→ コロナショックで含み損350万円でも売らなかった9年の暴落記録
コロナ底値から1年後、市場は回復しました。2021年末には1,600万円になっていました。(個別の市場環境・積立額・銘柄構成により異なります)「体重計」はちゃんと動いていました。
あのとき売っていたら——その仮定が、今も私に「短期の値動きに乗るな」という教訓として残っています。
「体重計は正確に体重を量る。でも日々の増減に一喜一憂しても意味がない」——グレアムとバフェットが伝えようとしたことを、コロナ暴落で体験として理解しました。
バフェットの名言「他人が恐れているときに貪欲になれ」——言うのは簡単、やるのは別の話
「貪欲になれ」は名言です。でも、含み損350万円の朝、これを実践できる人間はほぼいません。
バフェットの言葉の中で、最も有名なものの一つがこれです。
他人が市場を恐れて逃げ出しているときこそ、買いの機会である——という考え方。
コロナ暴落の春、私は暴落の最中に積み立てを続けました。怖かった。でも毎月の積立をいつも通り実行しました。さらに生活防衛資金の一部から200万円を追加投資しました。
(これは当時「底」を狙ったわけではなく、「積立を止めない・手持ちの余力を使う」という判断でした。相場が回復しない可能性もあり、誰にでも勧められる行動ではありません。)
コロナ底値の2020年4月の積み立ては、後から振り返ると最もいい買い物になっていました。
ただ正直に言えば、当時は「バフェットの格言を実践した」という意識は薄かった。「もう終わりかもしれない」という不安の中で、ただ積立を止めないことだけを守っていたのです。
後から振り返って、「あれが暴落時に買い増すということだったのか」と気づきました。
格言は、体験の後に意味をなす。 逆ではない——それが9年で学んだことです。
ウクライナ危機、トランプ関税ショックと、その後も同じ経験を繰り返しました。3度の暴落を経るたびに、バフェットのこの言葉が「格言」から「実践の指針」に変わっていきました。
振らなくていい、借りなくていい——9年目に腑に落ちたバフェットの2つの名言
実はもう2つ、9年経って初めて重みが分かった言葉があります。バフェットが語った「待つことの重要性」と「レバレッジを戒める言葉」です。「長期投資」「暴落を恐れるな」ほど知られていないかもしれませんが、私には深く刺さっています。
バフェットの名言「投資に見送り三振はない」——9年で実感した「待つ力」
「投資の世界には、見送り三振がない」 (バフェット氏の発言として広く知られる言葉。意訳)
野球では、投球を3回見送ればアウト。でも投資には、そのルールがない。
どれだけ「いい球」が来なくても、振らなくていい。自分が本当に納得できるまで、次の球を待っていい——そういう意味です。
40歳で投資を始めた頃の私は、「早く買わなければ乗り遅れる」という焦りがありました。毎日チャートを見ては「今日が買い時か」と判断しようとしていました。
でも長期投資を続けていく中で、「待てること」が武器になる場面を何度も見ました。コロナショック時の下落局面のとき、生活防衛資金を別で持っていたから、慌てずに動けた。焦って動かなくていい状態が、結果として「待てる投資家」にしてくれていました。
三振のない打席に立っている——そう気づいた日から、チャートを見る回数が減りました。
※これは私個人の体験談であり、売買タイミングや投資判断を推奨するものではありません。
バフェットがレバレッジを戒めた名言「ゼロをかければゼロ」——9年間借りなかった理由
「目を見張るような数字も、最後にゼロをかければゼロになる」 (バフェット氏がレバレッジの危険性について繰り返し述べてきた言葉。趣旨)
9年間で、何度か「信用取引で買い増せばもっと増えたのでは」と思ったことがありました。コロナショック時の下落局面などは、特にそう感じました。でも私はレバレッジを使いませんでした。
※レバレッジの活用可否は、投資目的・年齢・リスク許容度・収入の安定性によって判断が大きく異なります。本記述は私個人の選択であり、レバレッジ取引を一律に否定・推奨するものではありません。また、投資全般において元本割れや価値毀損のリスクが存在します。
9年経った今、それが自分には合っていたと感じています。夜眠れないような恐怖を抱えずに長期投資を続けられたのは、「借りない」という原則を守っていたからだと思っています。
バフェットがこの言葉で伝えようとしたことを、9年目にようやく実感として理解しました。
「インデックスを買え」というバフェットと、私が個別株を選んだ理由

バフェットは、一般の個人投資家には低コストのインデックスファンドへの長期積立を勧めています。これは彼が生涯一貫して伝えてきたメッセージです。
私は今、インデックスファンド(オルカン・S&P500)と高配当個別株の両方を持っています。インデックスが約20%、個別株が約80%という構成です。
「バフェットの考えと矛盾するのでは?」と思われるかもしれません。
私はそうは思っていません。
バフェットが批判しているのは、「短期的な売買で利ざやを稼ごうとする投機」です。私がやってきたのは、高配当株を買ったらほぼ売らずに配当を受け取り続けること。企業の長期的な価値を信じて保有し続けるという姿勢は、バフェットの考えと本質的に近いと感じています。
「個別株とインデックスは矛盾するのか?」というテーマは、別の記事でも詳しく書きました。
→ 「ほったらかし投資術」を9年実践した結果:インデックスと個別株の相互補完
バフェットが教えてくれた「普通の会社員が長期投資を続けるための心の持ち方」
9年間で気づいたことを、一言で言います。
バフェットの名言は、未来を予測する方法を教えていない。感情に流されない投資家の姿勢を言葉で体現している。
「長期で持つ」「暴落を恐れるな」「感情で売るな」——これらは全部、正しい。でも「できるかどうか」は、知っているかどうかではなく、仕組みを作っているかどうかで決まります。
私がコロナ暴落でも売らずにいられた理由は、バフェットの言葉を信じていたからではありません。
私の場合は、以下のような条件が偶然そろっていました。
- 給料が入り続けていて、生活費を投資資産から出す必要がなかった
- 生活防衛資金を別で持っていたから、含み損でも焦らなかった
- 積立額を無理のない範囲に設定していたから、下落時も継続できた
「動かなくていい状態」を事前に作っていたことが、バフェットの名言を実践できた本当の理由です。
→ 6,000万円あってもFIREしない理由——「辞められる自由」を目指した9年
バフェットの言葉は、「知ったから実践できる」ものではありません。「実践できる状態を先に作り、体験を積み重ねてから、言葉が腑に落ちる」——その順番だと私は思っています。
40代から投資を始めた普通の会社員にとって、バフェットは模範ではなく、「こういうことだったのか」と後から気づくための道標なのかもしれません。
まとめ:バフェットの名言は、体験の後に意味をなす

- 「長期保有」は頭でわかっても、売って後悔して初めて体に刻まれる
- 「暴落時に買い増す」は名言として知っていても、実際の暴落は怖い
- 「振らなくていい、借りなくていい」——焦りと恐怖を消してくれた2つの言葉
- 9年経って振り返ると、バフェットが言い続けてきた言葉の意味が一つひとつ腑に落ちてきた
- 名言を実践するために必要なのは「知ること」ではなく「動かなくていい状態を先に作ること」
- 続けた結果、私の場合は6,000万円に到達しました(市場環境・収入・支出条件により結果は人それぞれです)
バフェットの名言をすべて理解してから投資を始める必要はありません。まず動いて、体験して、後から読み返す——その順番で、言葉は生きてくると思います。
動いた人にだけ、バフェットの言葉は意味を持つ。9年前の私に伝えたいのは、それだけです。
この記事のバフェット引用はほんの一部です。興味を持った方は、ぜひバフェット自身の言葉を探してみてください。彼が毎日飲んでいたチェリーコークを、一杯片手に。
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→ 9年間の全記録:40歳・500万円から6,000万円になった話
本記事は筆者個人の投資経験の記録(2017〜2026年)です。特定の金融商品への投資を推奨・助言するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。記載されている投資成績は個人の実績であり、同様の結果を保証するものではありません。

